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左右両方の足が使えることが答えではない

サッカーコーチブログ
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こんにちは、ロビーです。
前十字靭帯断裂という怪我の経験はプロなみ、プレーは…。サッカーコーチ歴は15年になりましたが、今も変わらずただのサッカー小僧です。

新型コロナウィルスの影響でサッカーのトレーニングを自粛しておりましたが、いろいろな感染予防策を実施し、やっとトレーニングを再開することができました。
とういうことで、今日は、「左右両方の足が使えることが答えではない」について、話そうと思います。

実はこの議論、自分が担当している育成年代のコーチの中でも意見がわかれます。

両足を使えた方が、プレーの選択肢も増えるし、場合によっては、身体の向き変わりますので、視野も変わります。この意見には何の反論もありません。両足が同じように使えるなら、使えた方がいいに決まってます。

ただ、同じように使えるなら…だと自分は思うんです。

たとえば、
「どちらの隣に人が座るかで、箸やペンを持つ手を変えた方が邪魔にならなくていいよね」

これを聞くとえっ?って思いませんか?そんなに簡単なことじゃないですよね。でも、それが必要な能力なら子供のころからトレーニングを実施すれば、ある程度は使えるようになるんだと思います。

実際には、そこに時間をかけるなら、利き手の能力を向上させることの方が重要で、使用頻度や必要性からみたら、逆の手のトレーニングを実施する時間がもったいないってことだと思うんです。

ちょっと例えが…と言われるかたもいるかもしれませんが、こちらの記事をみてください。

これはあるリーガ・エスパニョーラ(スペインのリーグ戦)の試合でのデータですが、(元バルセロナの)イニエスタは600回以上ボールタッチをしているのに、逆足で触ったのは20回以下。メッシやシャビは1ケタでした

イニエスタが逆足で触るのは5%以下 “点で触る”利き足指導で磨かれた子供たちの感性
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あのイニエスタでさえ、試合の中で逆足を使うのは5%以下なんです。
イニエスタでさえ、同じようには使えてないんです。

それなのに、トレーニングでは逆足のトレーニングに時間を費やし、ボールの来る方向によって、逆足を使わなければダメでしょ?と指導され、それに時間を使います。

子供たちを勝手に遊ばせておけば、おそらく9割以上利き足でプレーするのが自然な姿だ。だから特に南米では、その利き足を武器にできた選手たちがプロの世界に残っていく。ところが日本では、指導者が早い段階で「苦手克服」を命題に逆足を磨かせようとする。それは本当に有効な時間の使い方なのだろうか。

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なでしこジャパン(日本女子代表)が苦戦している。シービリーブス・カップ初戦では、本来のポジションではないサイドバックで起用された遠藤純(日テレ・東京ヴェルディベレーザ)のサイドから失点し、スペインに1-3で完敗した。高倉麻子監督は年代別代表の時代から、遠藤を非常に高く買っている。たぶん今回は鮫島彩(INAC神戸レオネッ

こちらの記事にもあるように、日本独特の文化がそこには根付いているような気がしてならないんです。いろいろなスキルが身に着くときに、力を入れるべきなのは、「苦手の克服」なんでしょうか?

思い通りに止められて、ボールを置くところ、相手との間合い、思うように蹴れる…利き足を極めるには、実は本当に多くの技術の習得が必要です。
その技術を習得した一流の選手たちは、最初のタッチで利き足を最も活かしやすい場所にボールを置き、それから身体をどう動かせば奪われないかが染みついています。

トレーニングでは、指導されているから逆足を使うのに、ゲームになるとより確実な利き足を使う。これこそ、トレーニングのための、トレーニングなんじゃないかと思うんです。

本当に必要なのは、どの方向からでも、利き足で止める技術、身体の向き、相手との間合いなんだと思います。苦手な逆足を克服するんじゃなくて、得意な利き足を延ばして武器にすることの方が大切だと思うんです。

もちろん、ヨーロッパで活躍している日本選手が、両足を同じように使えることで、評価を得ていることは知っています。それは本当に素晴らしいことですし、選手の努力で勝ち取ったもので、尊敬しています。
ただ、このことを考えるときに、自分が思うのは、その選手が両足が使えたから活躍できたということよりも、利き足を極める指導をされていたら、とんでもない選手になっていたのではないか…そんなことなんです。

もちろんこれは、たらればの話ですから、何の根拠もないんですがね。

利き足を極めて、しっかり思い通りに止めらて、思い通りに蹴れるようになって初めて見える景色があります。楽しさがあります。逆足のトレーニングは、その必要性を自分自身が感じてからでも遅くはないと思います。

今日はコーチ仲間のみなさんが、初めから両足を使う指導ありきではなく、一度考えていただくきっかけになればと思い、「左右両方の足が使えることが答えではない」について話しをさせてもらいました。

ありがとうございました。
では、また。

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